みやぎ震災復興研究センター

『石川県創造的復興プラン(仮称)』で今脅かされる被災者の命とくらしは守れない

 『石川県創造的復興プラン(仮称)』(復興プラン)案は,杜撰で惨事便乗色が強かった骨子案から改善された印象を受ける。しかし,被災者の多くが,今,命とくらし,人権を脅かされたままなのに,復興プランは,被災者の命・くらし・人権を守ることを最優先しようという意思をしめしていない。
 罹災証明で被災者を仕分けする差別・分断する支援ではなく,包摂的支援で,今脅かされている命やくらし,人権を守る支援への転換を希求したい。

「戦雲(いくさふむ)」を観て能登地震復興の行く末を憂う

 三上智恵監督「戦雲(いくさふむ)」を観た。国境の島々で進むミサイル基地化。いざというとき自衛隊は島民を守らない。そして,石川県馳知事は能登地震被災地の「国防一体型復興」を唱える。それが復興計画に盛り込まれれば,被災地,被災者は一層深刻に引き裂かれる。志賀原発が標的とされる危険をおして,被災者を国防の盾にしてはならない!

避難生活で苦しむ被災者を一顧だにしないプランは復興プランに値しない

復興の取り組みで最も大切なのは,被災者の本当の姿を把握し認識すること,現に苦しんでいる被災者の生命とくらし,人権を守ることです。私は,それが欠如したプランに,復興プランを名乗る資格はないと考えます。

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