みやぎ震災復興研究センター

震災10年検証枠組み検討ブレスト(第7回)を開催しました

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  • 遠州会員が,Excelの詳細データと「平成30年度震災復興計画評価」とのくい違いについて,当日段階で把握できたことについて説明しました。
    • 発展期の508事業について,「平成30年度震災復興計画評価」に記載の事業との対応させる作業を行なったところ,後者には記載のない事業,事業名に齟齬があり,確認が必要な事業が多数見つかった。
    • 再生期の384事業についても同様の作業を始めたが,ほとんどの事業が「平成30年度震災復興計画評価」には記載がない。過年度の「復興計画評価」の提供を求める必要がある。
    • 事業概要を見ると,本来復興事業費として執行する合理性がないと思われる事業がある(グレーゾーン)。
  • 中嶋会員が,グレーゾーンに関連して,復興事業が県財政に与える影響について解説しました。
    • ほとんど全ての府県で税収や国の補助金が減少する中で,歳出抑制が迫られるとともに,債権が増加し,他方,基金が減少する中,宮城県は震災以降2000億円も基金を増加させた(桒田会員も,岩手県も同様に基金を増やしたと指摘)。
    • 従来から県の総合計画に盛り込まれている事業について,その事業に関わる補助金に加えその実施を復興事業費を充てることで賄いながら,その事業実施で県が負担すべき一般会計予算を節約を図っている。
    • 他方,復興期間が過ぎて復興事業費がなくなる段階を見越して,事業継続を担保できるように,一般会計予算の節約分を基金に積んで基金を増やしている。
  • それを受けて,過年度の「復興計画評価」の提供を県に求めるとともに,食い違いが解消できない時は担当部局に照会すること,また,グレーゾーン事業についても,その妥当性を問う取り組みをすることになりました。

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